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電脳世界のデフラグを。

【PSP】Fate/Extra(フェイト/エクストラ)レビュー。月の聖杯戦争にてただ1人の勝者となれ。

2010年7月22日、PSP用ソフトとして発売。ジャンルは対戦型ダンジョンRPG

Fateシリーズの「並行世界」の物語です。1970年に大災害が起こり、地球上から魔術が失われた世界となり、この世界線では魔術師と言う単語は霊子ハッカーを指します。

正史であるstay night=SNとは根本的に違う世界ですが、SNの登場人物も名前と容姿・性格は似ている、別人として出てきます。(慎二君はなんと実年齢8歳だ)

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西暦2030年、月に出現した聖杯「ムーンセル・オートマトン」をめぐり、聖杯自身が生み出した仮想現実世界にハッキング(精神だけ仮想世界に移動させる)した128名の魔術師(霊子ハッカー)による万能の願望機「聖杯」の奪い合い。聖杯戦争が全7回戦のトーナメント方式で行われます。何故大会形式なのか、何故聖杯自身が仮想現実を生み出したのかなど、ストーリーを進めるごとに本当の目的と主人公自身の謎も解明されていきます。

と。ここまでがあらすじ。さすがFateシリーズだけあって、非常に練られた設定、ストーリーは本当に圧巻です。プロローグ、ストーリーの始まりはワクワクが止まりません。

さて、主観ですが良かった部分と悪かった部分を述べていきたいと思います。

良かった部分

前述の通り、設定とストーリーは素晴らしいです。聖杯戦争を戦うために、サーヴァントをパートナーとして選びます。セイバー、アーチャー、キャスターと3人から選べるのですが、順に難易度が高くなります。1週目はセイバー以外難しくて大変なので、セイバーが良いでしょう。

可愛いし。丹下ボイスだし。

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雰囲気はなんとなくペルソナ3っぽいです。学園物だし。

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ストーリーは途中で分岐します。シリーズお馴染みのキャラか、新キャラか、どちらか選ぶ形になるのですが、その後の対戦相手などが変わりますので2週目も安心です。

 

悪かった部分

良くも悪くも一本道です。やりこみ要素や、自分なりの装備、成長などの影響は薄いです。その割に難易度ノーマルでも難しいというか運要素がかなり強いので緊張感がはんぱないです。ボスよりも普通の雑魚が。

運要素というのが戦闘になるのですが、所謂「じゃんけん」です。敵によってパターンはおおよそ決まっているのですが、雑魚でも初見はほぼ運なので、敵の行動パターンをリアルメモしなくてはなりません。これが非常にだるい。

運が悪いと雑魚でも1ターンで死にます。しかもダンジョン内ではセーブ不可なので、イベント後に雑魚に殺されるとコントローラーを投げたくなります。この辺は真・女神転生Ⅲを思い出しました。パトる。

またPSPなのでしょうがない部分もありますが、イベントシーンに対してのキャラの淡白さといったらないです。なんとも勿体無い。人が死ぬシーンが多々あるのですが、キャラの掘り下げもバックボーンも、負けられない理由もしっかりと描写しておきながら、CGキャラのポーズが少なすぎて淡々と進みます。感動が欲しい!

それに輪をかけて音楽の使い方に疑問を覚えます。シリアスなシーンでエレクトロニカジャズっぽいのは…戦闘曲はめちゃめちゃカッコ良くて合うんじゃがー

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本当にゲーム部分が勿体無い作品です。クリア時間は20時間と短いですが、自由度が無いシステムと道中のレベル上げのダルさも相まって、狭い廊下をただ歩いているような窮屈さは結構苦痛でした。

 

ただ、それを補うだけの設定とストーリー、そしてエンディングは非常に良かったです。

 

Fateシリーズ好きなら満足の方が大きいかな。Fate知らない勢は積むと思います。

それにしてもvita tvを使えば、HDMI出力の大画面でPSPのソフトが遊べるなんて贅沢な時代になったもんだ。

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ちなみにFGO勢の私は概念礼装のイラストの舞台が、Fateシリーズに触れるたびに明らかになっていくのがとても楽しいです。最近プリズマイリヤも見たし。ちなみに2018年4月までPS STOREでExtra+CCCが半額ですので、アニメの予習がてら是非。

さあCCCもやるかなあ…FGOでメルトリリス来てくれたしなあ…でもじゃんけんだるいなー。